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2011年5月21日 (土)

児玉清さんの「負けるのは美しく」

児玉清さんが急逝された。

爽やかな俳優さんであったと思う。

テレビで拝見すると、

なんとなく親近感が湧いた俳優さんだった。

もっともっと私たちを楽しませて頂きたかった。

「負けるのは美しく」というのは、

児玉清さんの書いた本である。

自身の俳優生活を振り返ったものだ。

タイトルに惹かれた。

「負けるのは美しく」・・

いったいどういう意味を込めたのだろう?

そう思うと読んでみたくなって手に入れた。

その意味は意外なものであった。

本の中で、児玉清さんは、

「僕の俳優の道は、いつも、

もやもやとした敗北感といったものに

包まれていた。」という。

「勝った!やった!という気持ちに、

なったことがなく、終われば絶えず苦渋のみが、

残るばかりだ。・・・・・知らぬ間に心に期するように

なったのが、「負けるのは、美しく」ということであった。

どうせ勝利感を得られないのなら、また明確な

勝利も望むべくもないのなら、いっそ、せめて

美しく負けるのを心掛けたら、どうなのか、

そう考えたとき、はじめて心の中に平和が

訪れた思いがしたのだ。

以来、「負けるのは、美しく」は、僕の

モットーとなった。」

と氏は書いている。

そうか・・・、そうだったんだ。

あれだけ自信があるように見える児玉清さんで

あったが、心の中は常に忸怩たる思いで

満ちていたということだろう。

ますます、惜しい俳優さんをなくしてしまった、

という喪失感が強くなるのを感じた。

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